働き方の多様化に企業はどう向き合うべきか?外部人材活用で組織運営を安定させる方法

昨今、週休3日制や副業解禁、ハイブリッド勤務など、働き方の多様化が急速に進んでいます。今後も従業員のワークライフバランスを重視する流れは更に加速することが予想され、企業は柔軟な対応が求められています。
しかし、働き方の多様化は従業員に多くのメリットを生む一方で、企業にとっては必ずしもメリットであるとは限りません。シフト調整や勤怠管理の複雑化、正社員採用だけでは埋まらないスキルの偏り、管理職の負担増加など、さまざまな課題が生じる可能性があります。
本記事では、働き方の多様化が進む背景と企業が直面する課題を整理したうえで、組織運営を安定させるための具体的な人材活用モデルを解説します。
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働き方の多様化にどう対応するか悩んでいる
シフト管理・勤怠・雇用形態の複雑化に直面している
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・働き方の多様化が加速する背景と企業への影響
┗働き方改革とコロナ禍が生んだ柔軟な働き方へのシフト
┗週休3日制・副業解禁・ハイブリッド勤務など新たな働き方の広がり
・働き方の多様化で企業が直面する課題
┗①シフト調整・勤怠管理が複雑化し管理工数が増大する
┗②正社員採用だけでは必要なスキルや人員を確保できない
┗③離職率の上昇やメンタルケア対応の負担が増える
・外部リソースを活用することで得られるメリット
┗①派遣・業務委託の活用で採用・教育・労務管理の負担を軽減できる
┗②必要なスキルを必要な期間だけ確保する柔軟性が得られる
・働き方の多様化に対応する人材活用モデル
┗個別派遣でバックオフィス業務を安定稼働させる
┗チーム派遣で繁忙期やプロジェクト単位の人員不足を解消する
┗業務委託を活用した運用でコア業務に集中できる
・まとめ
働き方の多様化が加速する背景と企業への影響
働き方の多様化は、もはや一部の先進的な企業だけのトレンドではなくなりました。法制度の整備、社会環境の急激な変化、そして構造的な人口問題が複合的に絡み合い、あらゆる業種・規模の企業がこれまでの画一的な雇用管理からの脱却を迫られています。ここでは、働き方の多様化が加速している背景と、企業経営に与える影響について詳しく解説します。
働き方改革とコロナ禍が生んだ柔軟な働き方へのシフト
2019年4月から順次施行された「働き方改革関連法」は、日本の労働環境に大きな転換点をもたらしました。この法律では、以下の3つの柱が定められています。

これらの規制により、残業時間の管理の厳格化や、雇用形態による待遇差の解消、計画的な有給休暇取得の管理などが企業に求められるようになりました。
その結果、従来の業務体制や人員配置のままでは対応が難しくなり、企業は従業員の働き方を根本から見直す必要に迫られました。さらに2024年4月には、建設業、運送業、医師といった猶予されていた業種にも時間外労働の上限規制が適用され、あらゆる産業で長時間労働の是正が本格化し、「働く時間」に対する意識が大きく変わりつつあります。
また、新型コロナウイルスの流行により、緊急事態宣言下でも継続して就業できるようテレワークを導入する企業が急増し、場所や時間にとらわれない働き方が現実のものとなりました。
コロナ収束後も、従業員のワークライフバランスへの意識は高まり続けています。仕事だけでなく自分の生活や家庭を大切にしたいと考える人が増えたことで、企業は画一的な働き方を提供するだけでは優秀な人材を確保することが難しくなっています。そのため、柔軟な働き方の提供は、今や人材確保における前提条件の一つと言えるでしょう。
週休3日制・副業解禁・ハイブリッド勤務など新たな働き方の広がり
実際に、働き方の選択肢は年々多様化しています。政府は「経済財政運営と改革の基本方針2024」において選択的週休3日制の普及を明確に掲げており、2025年4月からは、育児・介護等の事情がない国家公務員一般も対象に、希望者が週休3日を選択できる制度(選択的週休3日制の拡充)の導入が勧告されています。
民間企業でも導入が進んでおり、東京都でも2025年度から選択的週休3日制を開始する方針を表明しています。厚生労働省の調査によると、週休3日制以上の休日を設ける企業は全体の約7.5%に達しています。週休3日制には以下の3パターンがあり、企業は自社の状況に応じて選択できます。
出典:内閣府「経済財政運営と改革の基本方針2024」(https://www5.cao.go.jp/keizai-shimon/kaigi/cabinet/honebuto/2024/decision0621.html)
厚生労働省「令和5年就労条件総合調査」(https://www.mhlw.go.jp/toukei/itiran/roudou/jikan/syurou/23/)
人事院「本年の勤務時間に関する勧告のポイント」(https://www.jinji.go.jp/content/900031341.pdf?utm_source=chatgpt.com)

副業・兼業の解禁も大きな流れです。終身雇用制度が崩壊しビジネス環境が急速に変化するなか、従業員が本業以外でスキルを磨き、その経験を自社に還元することを期待して、大手企業を中心に副業を認める動きが広がり、実際に週休3日制と副業解禁を同時に導入し、社員の多様なキャリア形成を支援する企業も出てきました。
また、出社とリモートワークを組み合わせたハイブリッド勤務も定着しつつあります。フレックスタイム制度の拡充や時差出勤の導入も進み、従業員は自分のライフスタイルに合わせた働き方を選べるようになっています。こうした新しい働き方は、育児や介護と仕事を両立したい従業員のニーズに応えるものであり、企業の人材獲得競争力を左右する重要な要素となっています。
業務の偏りや負担増加を感じている方は…
働き方の多様化で企業が直面する課題
働き方の多様化は従業員にとって選択肢が増えるメリットがある一方で、企業の管理部門にとっては運用面で苦労しているという意見もあり、新たな負担となっているケースも少なくありません。ここでは、働き方の多様化に伴い企業が直面する主な課題を整理します。
① シフト調整・勤怠管理が複雑化し管理工数が増大する
テレワークやフレックスタイム、時短勤務などを導入すると、従業員一人ひとりの勤務パターンが異なるため、シフト調整や勤怠管理が格段に複雑化します。従来のように全員が同じ時間に出社して同じ時間に退社するという前提が崩れるため、誰がいつ出社し、どこで働いているかを把握するための工数が大幅に増加します。
そのため、管理職は部下の勤務状況を個別に確認する必要があり、従来の業務に加えて新たなマネジメント負担が発生します。ITツールの導入が十分に進んでいない場合、管理職が個別対応せざるを得ず、負担がさらに増してしまうこともあります。
② 正社員採用だけでは必要なスキルや人員を確保できない
少子高齢化による労働力不足が深刻化するなか、正社員採用だけで必要な人材を確保することは年々難しくなっています。特にITエンジニアや経理・財務などの専門スキルを持つ人材の採用競争は激化しており、大手企業との採用合戦で中小企業は不利な状況に置かれています。
また、多様な働き方を求める求職者が増えていることも課題です。週休3日制やフルリモート勤務を希望する人材が増えており、従来の「週5日出社・フルタイム勤務」を前提とした雇用条件では応募が集まりにくくなっています。求職者のニーズと企業が提供できる働き方にギャップが生じており、このミスマッチを解消しなければ、人材確保は一層困難になるでしょう。
③ 離職率の上昇やメンタルケア対応の負担が増える
働き方の選択肢が広がることで、従業員のキャリア観も多様化しています。転職のハードルが下がり、より良い条件や自分に合った働き方を求めて転職する人が増えています。その結果、企業の離職率が上昇する傾向にあり、採用・教育にかけたコストが回収できないまま人材が流出するケースも少なくありません。
さらに、テレワークの普及により対面でのコミュニケーションが減少し、従業員のメンタル不調を早期に発見しにくくなっています。それにより、メンタルヘルスケアに要する時間やコストが増大しており、産業医やカウンセラーとの連携体制の構築も求められています。
外部リソースを活用することで得られるメリット
上記の課題から、多様な働き方への対応と人材確保の両立は、自社リソースだけでは限界があります。特に中小企業では、人事部門のマンパワーが限られており、採用活動や労務管理に十分なリソースを割けないケースが多いのではないでしょうか。こういった場合、自社のリソースだけに頼るのではなく、外部の専門企業を活用することも視野に入れて検討してみましょう。外部リソースを活用することで具体的に以下のようなメリットがあります。
① 派遣・業務委託の活用で採用・教育・労務管理の負担を軽減できる
派遣や業務委託を活用すれば、採用活動にかかる時間やコストを大幅に削減できます。派遣を活用することで、以下の業務負担を軽減できます。
・採用活動:募集・選考・入社手続きを派遣会社が実施
・教育:派遣会社による初期研修や就業前教育のサポート
・労務管理:給与計算・社会保険手続きは派遣会社が対応
多様な働き方に対応しながらも、管理負担を増やさずに済む点で、人事リソースが限られた企業にとっては大きなメリットとなるでしょう。
② 必要なスキルを必要な期間だけ確保する柔軟性が得られる
外部リソースの活用により、繁忙期やプロジェクト単位で必要な人員を確保することが可能になります。業務量の変動に応じて人員を柔軟に調整できるため、固定費を抑えながら効率的な組織運営を実現できます。
正社員のみで対応しようとすると、閑散期に人件費が過剰になったり、繁忙期に人手が足りず残業が増えたりするリスクがあります。外部リソースを活用することで、こうした人員配置の課題を解消し、コストと業務量のバランスを最適化することができます。また、特定のスキルを持つ専門人材を必要な期間だけ確保できるため、プロジェクトの成功確率を高めることにもつながります。
制度自体は進めなければいけないけど現場が回るか不安な方は…
働き方の多様化に対応する人材活用モデル
外部リソースの活用方法はさまざまですが、自社の課題に合ったモデルを選ぶことが成功の鍵です。闇雲に導入するのではなく、どの業務にどのような形態で外部人材を活用するかを明確にすることが重要です。ここでは、代表的な3つの人材活用モデルを紹介します。
・個別派遣型:必要なポジションに必要なスキルを持つ人材を配置
・チーム派遣型:繁忙期やプロジェクト対応に複数名をまとめて確保
・業務委託型:業務単位で外部に任せ、成果物で管理
個別派遣でバックオフィス業務を安定稼働させる
経理、総務、人事といったバックオフィス業務は、日常的に発生する定型作業が多いため、派遣スタッフの常駐が効果的です。正社員だけで対応しようとすると、月末月初や決算期などの繁忙期に負荷が集中し、業務品質が低下したり、担当者が疲弊したりするリスクがあります。
派遣スタッフを常駐させることで、業務量の波を吸収しながら安定した稼働を維持できます。急な欠員が発生した場合も、派遣会社を通じて代替要員を手配しやすく、業務の継続性を確保できます。また、派遣会社のサポートを受けながら運用できるため、社内の管理負担も軽減されます。
チーム派遣で繁忙期やプロジェクト単位の人員不足を解消する
決算期や新製品のリリース、システム導入プロジェクトなど、特定の時期やイベントにだけ人手が必要になる場合は、チーム派遣が有効です。複数名のスタッフをチームとして派遣してもらうことで、短期間でも即戦力として機能させることができます。
チーム派遣の大きなメリットは、複数名を一括で確保できるため、個別に採用・手配する手間が省ける点です。また、チームリーダー役のスタッフを配置することで、業務上の連絡や調整を円滑に行うことができ、派遣先企業の負担を軽減できます。派遣先企業は、自社で選任した指揮命令者を通じて業務指示を行いながら、チームリーダーと連携することで、立ち上がりをスムーズに進めることが可能です。正社員の採用では対応しにくい一時的な人員増強に適した手法であり、繁忙期を乗り切るための有効な選択肢の一つと言えるでしょう。
業務委託を活用した運用でコア業務に集中できる
データ入力、コールセンター対応、書類作成、経理の記帳代行といった業務は、外部への委託に適しています。業務単位で切り出して委託することで、社員がより付加価値の高いコア業務に集中できる環境を整えられます。
また、業務委託では成果物や納期を明確にした契約を結ぶため、品質管理がしやすくなります。自社で行うよりも高い品質やスピードを実現できるケースもあるため、自社で抱え込む必要のない業務を思い切って外に出すという選択をしてみるのもよいでしょう。
まとめ:柔軟な人材戦略で働き方の多様化に対応しよう
働き方改革の推進やコロナ禍を経て、テレワーク、フレックスタイム、週休3日制、副業解禁といった多様な働き方が急速に広がっています。従業員にとっては選択肢が増えてワークライフバランスを実現しやすくなる一方で、企業には勤怠管理の複雑化、人材確保の難しさといった新たな課題が生じている企業もあります。
多様な働き方に対応しながら安定した組織運営を実現するためには、派遣スタッフの活用、チーム派遣、業務委託といった外部リソースを柔軟に取り入れることが有効です。
自社の課題を整理し、どの業務にどのような形態で外部人材を活用するかを検討することが、これからの企業成長の鍵となります。人材確保や業務効率化にお悩みの方は、BPOや人材派遣の信頼できるパートナーに相談してみてはいかがでしょうか。
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