会員サイトの運営代行サービスとは?主要業務からCX向上の効果まで徹底解説
近年、多くの企業が顧客との継続的な関係構築を目的として会員サイトを運営しています。会員サイトの運営業務には、会員情報の管理、コンテンツの定期更新、会員からの問い合わせ対応、新機能の企画・実装など、多岐にわたります。
これらの業務は継続性と専門性が求められる一方で、社内リソースだけでは対応が困難な場合も少なくありません。そこで注目されているのが、会員サイトの運営代行サービスです。
本記事では、運営代行サービスの業務内容や注目される背景、主要業務やCX(顧客体験)向上への効果まで詳しく解説します。さらに、信頼できる代行会社の選び方についても具体的にご紹介します。
※ この記事は以下のような人におすすめ! ※
これから会員サイトの立ち上げを考えている
会員サイトの運営代行サービスの選び方が分からない
CX向上及びエンゲージメント強化を図りたい
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・まとめ
会員サイトの運営代行サービスとは?
会員サイトの運営代行サービスとは、企業や個人が自社で運営している会員制のWebサイトに関する業務を、専門業者に委託するサービスのことを指します。具体的には、会員制コミュニティサイトの運営、ECサイトの運営、ファンクラブサイトの運営など、幅広い業務に対して運営代行サービスが広まっています。
運営代行サービスが注目される背景には、人手不足・働き方改革による業務効率化や、DXの進展により、デジタル業務が必須であるなか、内製化が難しい企業からの外注ニーズの急増、コスト削減と柔軟な業務体制の構築など、様々な要因があると考えられます。
会員サイトの運営における主な業務内容
次に、会員サイト運営の業務内容を確認しましょう。
主な業務内容は以下の通りです。
・会員管理業務(新規会員登録、既存会員の情報更新、退会手続きなど)
・サイト内コンテンツの更新
・お知らせ、ニュース投稿
・会員からの問い合わせ対応
さらに、技術的なトラブルシューティング、システムの保守・メンテナンス、セキュリティ管理など継続的に実施する業務も発生します。これらの業務は専門知識と継続的な作業時間を要するため、自社内で対応する企業にとっては負担となっていることも少なくありません。
会員サイト運営代行のお問合せは、お気軽にどうぞ。
自社対応と運営代行の比較ポイント
自社対応が負担になっているとはいえ、すでに自社内で対応をしている企業にとって、委託への切り替えは大きな選択となるため、慎重に比較をする必要があるでしょう。
自社対応と運営代行を比較する際には、「コスト」「品質」「柔軟性」の3つが重要なポイントです。
まず、コスト面を比較してみましょう。
自社対応の場合は、人件費や教育費は発生するものの、長期的に考えるとノウハウを蓄積することができるため、運営効率の向上が期待できます。運営代行では業務ノウハウの蓄積が外注先になる可能性がある一方で、ランニング費を従量課金制にすることができるなど、長期的に考えると費用を抑えられることが多いです。
次に品質面ですが、自社で対応する場合は自社サービスへの深い知識を活かし、柔軟で細やかな対応が可能になる反面、顧客応対など運営面に特化したノウハウの習得には時間を要します。一方運営代行では、豊富な経験とノウハウにより高品質なサービスを提供することができますが、自社特有のニーズへの対応には制約がある場合があります。
最後に、柔軟性の観点では、自社対応は企業内部の状況や変化に合わせて、柔軟かつスピーディに対応・修正を行うことを可能とし、運営代行の場合は繁忙期やキャンペーン時など急な問い合わせ増加にも柔軟に対応することが出来ます。
自社対応と運営代行のどちらを選択するかは、企業の規模や事業戦略、リソースの状況などを踏まえて、総合的に判断することが重要です。
運営代行で対応可能な5つの主要業務
では、ここからは実際に運営代行サービスでは、どのような業務が対応可能なのかについても確認しておきましょう。会員サイトの運営代行サービスでは、日常の運営に必要な幅広い業務をチームで一括して担当することが一般的です。
① コンテンツ更新・会員情報管理
サイト内のコンテンツ更新は、会員のサービス利用を促し、継続的な利用頻度を維持するための重要な業務です。会員向けのイベント告知や限定コンテンツの配信、キャンペーン情報の掲載などをタイムリーに行い、ユーザー満足度の向上を図ります。
また、新規会員の登録処理・既存会員の情報更新対応・退会手続きなど、会員データの整合性とセキュリティを維持するために正確かつ迅速に行う必要があります。
② 問い合わせ対応・カスタマーサポート
会員からの各種問い合わせに対する迅速で丁寧な対応は、CXに直結するため、非常に重要です。主な問合せ内容としては、パスワードの再設定などのログインに関する問い合わせ対応やシステムトラブルへの対応、その他サービスの使用方法の案内などが挙げられます。
③ メール配信・コミュニケーション施策
新商品やサービスの案内、イベント告知、誕生日特典などの配信を戦略的に実施します。特に会員属性に応じたセグメント配信は会員との継続的な関係構築に欠かせないため、非常に重要な作業です。
④ 会員データ分析・レポート作成
会員の登録状況、アクティブ率(ログインやサイト閲覧数など)、サイト内でどのような行動をとっているか、いつ使っているかなどの利用パターン、離脱傾向などを分析し、課題の早期発見と改善施策の立案を行います。データに基づいた客観的な運営改善提案により、会員サイトのパフォーマンス向上と事業成長をサポートします。
⑤ システム保守・セキュリティ管理
日常的なシステム監視、定期的なバックアップ、ソフトウェアのアップデート、脆弱性の点検・修正を継続的に実施します。個人情報保護に関する各種法令に準拠したセキュリティ体制を構築し、SSL証明書の管理、不正アクセス監視、データ暗号化などの技術的対策を徹底します。
運営代行サービスがCX向上にもたらす効果
会員サイトの運営において、CX(顧客満足度)の向上は、長期的な顧客関係の構築に大きく影響するため、企業にとって重要視すべきポイントの一つです。
ここではCX向上の観点から、会員サイト運営を外部委託した場合にはどのような効果を得ることができるのかをご紹介します。
迅速で丁寧な対応がもたらす顧客満足度の向上
運営代行サービスでは、統一された対応マニュアルと定期的な研修を実施することにより、常に一定水準以上の品質が維持され、迅速・丁寧な問い合わせ対応を行うことが可能です。加えて休日対応を実施していれば、いつでも高水準のカスタマーサービスが利用可能であるという安心・信頼につながり、顧客満足度のさらなる向上が見込めます。
安定したサービス品質で実現する会員の満足度向上
運営代行の利用により、人事異動や担当者の経験不足によるサービス品質の低下という不安要素がなくなり、安定した品質の対応を提供できます。また、コンテンツの質の統一、システム不具合の予防的対応など、すべての業務プロセスが標準化されているため、会員は常に安定したレベルのサービスを享受できます。
この安定性は、ブランドに対する信頼感を醸成し、会員の離脱率低下とエンゲージメント向上をもたらします。「いつでも変わらない利用しやすさ」は、会員にとって安心感につながり、長期的な関係構築の基盤となります。
運営代行サービスを選ぶ際の重要チェックポイント
ここまで主要な業務やCX向上にもたらす効果についてご説明しましたが、実際に会員サイトの運営代行を利用する場合にはどのような点に着目して委託先を選べばよいか、悩む方もいらっしゃるのではないでしょうか。
ここからは、運営代行会社を選ぶ際の重要ポイントについて確認しましょう。
セキュリティ対策と個人情報管理体制は万全か
会員サイトを運営する場合には、大量の個人情報を取り扱うため、委託先企業のセキュリティ体制は最重要チェック項目です。特に、個人情報保護法では、業務を外部に委託した場合でも、委託元である自社が委託先に対する「監督責任」を負うと定められています。万が一、委託先が情報漏洩事故を起こした場合、委託元も法的な責任を問われる可能性があるのです。
そのため、以下の点を契約時に確認することをおすすめします。
・認証資格の有無:プライバシーマーク、ISMS認証の取得有無
・セキュリティ保護対策:データの暗号化、アクセス制御などの具体的な管理措置
・トラブル時の体制:インシデント発生時の報告体制と対応フロー
・トラブルの経歴:過去のセキュリティ事故の有無等
・実態の可視性 :委託元による定期的な実地調査の可否
大切な会員の個人情報を扱うため、セキュリティ対策については事前に確認し、慎重に選択する必要があるでしょう。
実施体制・運用対応能力の確認
サポート体制や、運用における対応の柔軟さについても事前に確認しましょう。
たとえば、管理者を含めた体制人数はもちろんのこと、緊急時の連絡体制と対応時間、休日対応の有無なども確認しましょう。「安心してサイト運営を任せられるか」「緊急時にも迅速な対応が期待できるか」を踏まえて判断することが重要です。
また、導入時のリスクを最小限に抑えたい場合、まずは部分的に委託し、将来的に全体を委託するという導入方法もあります。パッケージ化(一括委託)のみサービスを展開している企業だけではなく、運営業務の一部から全体まで柔軟に委託方法を選択できる企業もあるため、状況や予算に応じて検討しましょう。
類似実績の有無を確認
過去の実績や同業界での成功事例があるかどうかは、外注先の業務理解度や対応力を測るうえで非常に重要です。特に、自社案件と同規模・同業界の実績がある場合は、スムーズな立ち上げや成果につながる可能性が高まります。
また、業務をただ遂行するだけでなく、定期的なレポート提出や改善提案を通じて、継続的にサービスの質を高めてくれるパートナーであるかどうかも評価のポイントとなります。
これらの観点を踏まえ、単なる業務の外注先ではなく、自社のパートナーとして信頼し、共に成果を高めていける事業者かを見極めることが、外注先選定において最も重要なポイントとなります。
まとめ:会員サイトの運営代行で事業成長を加速させよう
会員サイトの運営代行サービスは、企業が限られたリソースの中で質の高いCXを提供し、持続的な事業成長を実現するための強力なソリューションです。
運営代行サービスを活用することで、社内リソースをコア事業に集中させながら、専門的で質の高いサービスを継続的に提供できるようになります。
その結果、CX向上、離脱率低下、エンゲージメント強化を実現し、事業の持続的成長を加速させることが可能です。ぜひ、自社の状況に合った運営代行サービスの導入を検討し、会員サイトを通じた事業成長の新たなステージへと進んでいきましょう。
国和システムでは、アウトソーシング事業の一環として、自社内のコンタクトセンターを利用した会員サイトの運営代行サービスを展開しています。運営業務のうちサイト管理や問合せ対応といった一部の業務だけを委託していただくことも可能ですので、企業様に合わせた委託方法をご提案いたします。
「会員サイトの運営代行サービスを検討している」
「CX向上及びエンゲージメント強化を図りたい」
「会員サイトの運営を自社内で対応しているが、業務量が多く、他業務に影響が出ている」
など、相談からでも結構ですのでぜひお気軽にご連絡ください。
会員サイト運営代行のお問合せは、お気軽にどうぞ。
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