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【実績紹介】2023年アフターコロナ情勢とBPOサービス市場の振り返り

BPO
2023.12.26

コロナの脅威も落ち着き、日常を取り戻しつつある2023年。一方で、国際情勢の不安定化やそれによる家計の圧迫は、コロナに代わる新たな脅威となっています。このような情勢の中でBPOサービスはどのような価値を提供することができたのでしょうか。
2023年のBPO市場の動向を数字とともに振り返りながら、今年度に弊社が対応した事例ついてご紹介します。 

 

※この記事は以下のような人におすすめ!※ 

今後のBPOサービスの動向が知りたい! 

2023年の出来事を振り返って2024年に備えたい! 

 

 

2023年の出来事の振り返り

まずは2023年がどのような一年だったのかを振り返ってみましょう。 

2023年の出来事の振り返り【主な出来事】

国内の時事として、2023年は、なんといっても新型コロナウイルス感染症の5類移行が大きな出来事だったのではないでしょうか。ニュースなどでは、『行動制限のないゴールデンウィーク』、『行動制限のない夏休み』など、行楽で賑わう各地の映像も話題となり、隅田川の花火大会を始めとする各地の祭典も4年ぶりの開催ということで非常に大きな注目を集めました。
いよいよアフターコロナが到来し、経済活動もこれまでのような賑わいを取り戻していくのかと思われましたが、そうではありませんでした。 

国内ではアメリカとの金利差によって円安が進行している影響で、輸入商品の価格が高騰しており家計を圧迫しています。また、円安だけではなく、世界情勢の悪化に伴う原油価格の高騰もこれらに拍車をかけています。2021年2月にロシアがウクライナを軍事進攻してから二年が経過しようとしていますが、未だ解決の糸口は見いだせておりません。
このウクライナ情勢の影響によって世界的に原油価格が高騰し、商品輸送量のコストが増加。回り回って私たちの生活に必要な食品や消耗品の多くが値上げされ、2023年に値上げされた品目数は、10月の時点で3万2,000品目前後と、過去最大級の値上げラッシュとなりました。(出典:
帝国データバンク「食品主要195社」価格改定動向調査2023年11月

加えて10月には、ガザ地区を実効支配するイスラム組織のハマスがイスラエルを攻撃し、これに対してイスラエル側もガザ地区への報復攻撃を開始。民間人を巻き込んだ激しい応酬が続いています。ハマスとイスラエルの衝突による中東紛争の火種が、今後サウジアラビアやイランなどの周辺諸国にも波及していくような事態になれば、原油や天然ガスなどの資源価格にさらなる影響を及ぼす可能性があります。 

国内の主な動きとしては、岸田首相は10月23日に臨時国会にて経済政策を重点的に対応することを表明しました。続く11月2日には『デフレ完全脱却のための総合経済対策』を打ち出し、所得税を含む4万円の減税など国民への還元を行うこと、そして、リスキリングによる能力向上支援などの正規雇用化の促進、賃上げ促進税制の推進といった賃上げ政策によってデフレの脱却を目指すと発表されました。 

このように、2023年を振り返ってみると、コロナ禍からの脱却によってこれまでの生活様式を取り戻しつつあるものの、社会情勢の悪化による家計への影響は甚大でした。企業にとっても、少子高齢化による働き手・人手不足、円安による製造コストの増加、実質賃金の減少による消費の落ち込み、苦しい状況が続きました。コロナ禍をどう乗り越えるのかというスポットの課題から、円安によるコストの増加や人手不足というルーチンの課題に直面する一年だったと言えます。

 

2023年のBPO業界の振り返りと展望

2022年から上述したような不安定な社会情勢が続く2023年ですが、そのような中でBPOサービスはどのような価値を社会に提供することができたのでしょうか。 

矢野経済研究所の2023年8月~2023年10月の調査によると、2023年度の国内のBPO市場の市場規模推移は、事業者売上高ベースで2022年度4兆7,020億9,000万円に対し、約4.2%増の4兆8,975億9,000万と予測されました。

矢野経済研究所「BPO(ビジネスプロセスアウトソーシング)市場に関する調査(2023年)」(2023年11月14日発表)

出典:矢野経済研究所「BPO(ビジネスプロセスアウトソーシング)市場に関する調査(2023年)」(2023年11月14日発表)

 

昨年度に引き続き堅調な成長が見込まれるBPO業界ですが、その要因の大部分はやはり労働力不足・人材不足だと考えられます。非IT系BPOでは、働き方改革やDX(Digital Transformation:デジタルトランスフォーメーション)に取り組む企業が増加したことによって、社内の人的リソースを再配置する機運が高まったことも要因の1つでしょう。またIT系BPOも右肩上がりの成長を遂げています。コロナ禍に起因したリモートワーク勤務という新たな生活様式が誕生し、クラウドシステムが普及したことでシステムのデータ量も増加していますが、これに伴って、運用・管理コストの増加やシステム運用自体の難易度も高まっています。これを解決するための手段としてIT系BPOが注目されており、その需要が高まっていることが考えられます。 

2024年以降のBPOサービス市場も、上記の要因によってこれまでと同様に拡大基調で推移することが見込まれています。ありがたいことに弊社でも多くのご相談を頂く機会があり、その中でキャンペーン事務局のご相談も数多くありました。

矢野経済研究所の調査結果によると、2023年度のインターネット広告市場規模は前年度比106.3%の3兆1,180億円まで拡大すると見込まれています。コロナによる巣ごもり需要をきっかけにインターネットを中心にした新たな生活様式が定着し、これまで以上に高度化した技術やマーケティング戦略、運用がインターネット広告業界に求められています。そのような中でマーケティング戦略の一つとしてWEBやSNSをはじめとしたキャンペーンへの需要が高まっている傾向にあります。

矢野経済研究所「インターネット広告市場に関する調査(2023年)」(2023年12月22日発表)

出典:矢野経済研究所「インターネット広告市場に関する調査(2023年)」(2023年12月22日発表)

 

また、外出せずにWEBで買い物を完結させるというBtoC-EC(消費者向け電子商取引)市場規模も、令和4年で22.7兆円(前年20.7兆円、前々年19.3兆円、前年比9.91%増)と、キャンペーン同様に拡大しています。

経済産業省「電子商取引に関する市場調査の結果」(2023年8月31日発表) 

出典:経済産業省「電子商取引に関する市場調査の結果」(2023年8月31日発表) 

 

弊社でも上記のようなECサイト運営についてのお問い合わせが徐々に増えて参りました。ECサイトを運営するにあたり、競争が激しく比較されやすいことも相まって、同業他社と差別化を行う点で、CX(Customer Experience:カスタマーエクスペリエンス)を向上させることが重要視されています。CXとは商品やサービスの購入から購入後におけるお客様視点での体験を指し、日本語では「顧客経験価値」「顧客体験価値」と訳されることがあります。例えば、『商品に関する問合せを行った際に親身になって話をきいてくれた』など、サービスの利用・購入の検討から利用後・購入後のフォローアップの過程における「感情的な価値」の訴求を重視するものです。 商品やサービス自体の差別化が難しくなってきている近年は、リピーターの獲得、お客様離れの防止、ブランドイメージの向上などを目的にCX向上への取り組みが求められています。 

このようにBPOサービスのニーズは様々な要因で拡大しています。次項以降では、弊社の対応事例を紹介します。2023年に対応した『自治体向けサービス』『ECサイト事務局』『キャンペーン事務局』について、業務フローを図としてまとめていますので、委託化を検討する際の参考にしていただければ幸いです。

 

弊社の対応事例① 官公庁向け  低所得者世帯支援給付金事務局業務

【 顧 客 】A市役所 

【 概 要 】今年の5月に実施された、エネルギーや食料品の価格高騰に対する負担増を踏まえた低所得世帯を対象にした給付金事業を実施。今まさに給付金を必要としている方へ迅速に支給を行う必要があり、早期の立ち上げと業務の確実な遂行が求められました。

弊社の対応事例① 官公庁向け  低所得者世帯支援給付金事務局業務 業務フロー図

【業務内容】
① 申請窓口対応
② 申請書の確認審査
③ 申請内容のシステム登録
④ 問い合せコールセンター設置 

【対応期間】 2023年6月~2023年10月 

【対象者数】 15,000世帯 

弊社自治体との対応実績、特に窓口対応やコールセンター運営等の事務局業務のノウハウが豊富にあります。それらを活かして上記の業務についても2週間という早期の業務立ち上げを実現し、対象となる市民のへ迅速な給付を行うことができました。窓口対応及び問い合わせのコールセンター弊社で対応することで、職員様は対象者の最終確認と給付金の振込み作業という重要な業務に集中して対応することができ、職員様の負担軽減とミスのない確実な業務遂行に貢献できたと考えています。

 

弊社の対応事例② 民間企業向け  ECサイト事務局

【 顧 客 】某食品メーカー 

【 概 要 】定期購買数増加を目的として、定期購買限定商品をお試しで購入できる自社型のECサイトを運営。 

弊社の対応事例② 民間企業向け ECサイト事務局 業務フロー図

【業務内容】
① 注文者情報の取得、注文数の集計
② 宛名ラベルの発行
③ 商品梱包
④ 商品発送
⑤ 注文データ、問い合わせ履歴のシステム登録
⑥ 問い合せコールセンター設置 

【対応期間】 3か月 

【 注文数 】 6,000件  

今回ご紹介した案件についても、CX向上の観点と個人情報の取り扱いに懸念があったため、弊社にご相談をいただきました。このような煩雑なECサイト業務も、カスタマーサポートや物流のノウハウを持つ弊社であれば、従業員の手を煩わせることなく一括で対応することが可能です。

 

弊社の対応事例③ 民間企業向け キャンペーン事務局

最後にキャンペーン事務局の事例のご紹介です。お問い合わせのコールセンターや賞品の発送など、実際の運営に係る業務を担う事務方をキャンペーン事務局と呼びますが、今年も多くのキャンペーン事務局の業務委託に関するご相談を頂きました。今回は弊社が対応した事例を総合的にご紹介します。 

 

【 顧 客 】広告代理店、メーカー等 

【 概 要 】主に、商品の販促や新商品の認知拡大を目的に、ハガキやWEB上で対象商品の購入レシートを添付し応募することで、抽選で賞品が当たるキャンペーンを実施。 

弊社の対応事例③ 民間企業向け キャンペーン事務局 業務フロー図

【業務内容】
① WEBフォーム・LPの構築
② 私書箱・WEBフォームでの応募受付
③ ハガキの仕分け・カウント・保管
④ 週次報告
⑤ 抽選作業
⑥ 当選者リストの作成
⑦ 賞品梱包
⑧ 賞品発送
⑨ 問い合せコールセンター設置 

【対応期間】1カ月~最長4ヵ月 

【応募者数】最大40,000名 

【当選者数】最大14,000名 

【対応件数】約70案件

 

まとめ

いかがでしたでしょうか。コロナ禍が過ぎ去りましたが、国内外の情勢は未だ先行きを見通すことができない状況で、家計や事業者の負担は増加しています。目まぐるしく変化していく社会の中においては、突発的に舞い込んでくる業務や、保有リソースを超えた業務などが発生する可能性が高くなります。そのような状況において、我々が社会に提供できる価値といえば、BPOサービスによって事業者の負担を軽減し、経済活動や生活の下支えをすることだと考えています。常に激動の時代と言っても差し支えない昨今ですが、共に乗り越えていきましょう。 

株式会社国和システムは、1982年の創業以来BPOの分野で多くのノウハウを蓄積してきました。何かお困りごとがあれば、相談からでも結構ですので、ぜひお気軽にご連絡ください。 

 

さいごに2024年の運勢を占ってみませんか?

最後に、2023年、国和システムではオリジナルキャラクターの“和心(あこ)ちゃん”が誕生しました。
国和システムの「和」と創業理念である誠心誠意の「心」をとって名付けています。
今回ブログの最後に、和心ちゃんが2024年の運勢を占いますので、よろしければ運試しをしてみてください!

 

2024年も皆様にとって良い1年となりますように、心からお祈り申し上げます。

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